「せっかく練習を積んできたのに、レース後半でガス欠になってしまった…」
「思うように体が動かず、最後までペースを維持できなかった…」
こんな経験はありませんか? 実は、レース当日のコンディションは、直前の食事だけでなく、大会3日前からの準備が大きく影響します。
本記事では、ランニングを研究している理学療法士が、カーボ・ローディングから大会当日までの最適な食事戦略を解説します。
適切な食事を取ることで、エネルギー切れを防ぎ、後半でも安定したパフォーマンスを維持できるようになります。
また、カフェインの活用や水分補給のポイントを押さえることで、集中力を高め、疲労を軽減することも可能です!
「レース本番に向けて、どのような食事をすればよいのか?」
「カーボ・ローディングって本当に効果があるの?」

そんな疑問を解決しながら、あなたのレースを成功へと導く食事戦略をお届けします!
大会3日前〜前日:エネルギーを蓄える準備を行う

炭水化物の摂取量を増やし、カーボ・ローディングを行う
カーボ・ローディングとは?
持久系運動(マラソンなど)では、体内に蓄えられた「筋グリコーゲン」がエネルギー源となります。
大会3日前から炭水化物中心の食事にすることで、筋グリコーゲンの貯蔵量を最大化できます。
摂取が推奨される食事
ご飯、パスタ、パン、うどん、じゃがいもなど、炭水化物を多めに摂取しましょう。
食事例
- 朝:ご飯+味噌汁+焼き魚
- 昼:パスタ+サラダ+鶏胸肉
- 夜:うどん+卵+温野菜
脂質、食物繊維、生もの摂取を控えめにする
油っこい食事(揚げ物・こってりした料理)は消化に時間がかかるため、控えめに。
野菜は適量摂ることが大切ですが、食物繊維が多い食品(ゴボウ・海藻・豆類)は摂りすぎるとお腹を壊す原因になるため注意。当たりやすい生ものも注意。
水分補給をしっかりと行う
水分をこまめに摂取し、体のコンディションを整えましょう。
スポーツドリンクや経口補水液も効果的です。
大会前日:消化の良い食事で体調を整える

夕食は「低脂質・高炭水化物」にする
レース前日は、炭水化物中心の食事を意識しつつ、脂質を控えめにします。消化に負担がかかる食品(脂っこいもの、辛いもの、食物繊維が多すぎるもの)はNG。今まで食べたことがない、新しい食材を試すのは避けましょう。
食事例
- ご飯+鶏胸肉の塩焼き+味噌汁+温野菜
- うどん+卵+少量の納豆
必要に応じて就寝前の軽食を摂る
エネルギー補給のために、就寝1〜2時間前におにぎりやバナナなどの軽食を摂るのも効果的。
ただし、食べすぎると睡眠の質が下がるので注意!
大会当日:エネルギー補給と水分管理

朝食はレース4時間前までに済ませる
朝食の目的は、レース中のエネルギーを確保しつつ、消化の負担を減らすこと。
おすすめの朝食メニュー
- ご飯+焼き魚+味噌汁(消化の良い和食)
- トースト+ハチミツ+ヨーグルト(軽めの洋食)
- おにぎり+卵焼き(手軽でバランス◎)
- バナナ+プロテインドリンク(消化しやすいエネルギー補給)
レース2時間前以降は固形物の摂取を控える
レース2時間前以降は固形物の摂取を控え、消化に負担をかけないようにする。
レース直前&レース中の補給戦略

レース1時間前にカフェイン入り飲料を摂取
カフェインは脂肪燃焼を促進し、集中力を向上させる効果がある。
コーヒー、紅茶、カフェイン入りのスポーツドリンクなどをレース1時間前までに摂ると良い。
これにより、走り始めのエネルギー不足を防ぎ、後半のパフォーマンス維持にも役立つ。
ただし、胃が弱い人は摂りすぎに注意し、普段からカフェインに慣れていない場合は控えめにする。
レース中にエネルギー補給を行う
長時間のレースでは、途中のエネルギー補給がパフォーマンス維持に重要!
レース途中でエナジージェルを摂取すると、後半のエネルギー切れを防げる。
水分補給は給水所でこまめに行い、特に後半はカフェイン入りジェルを活用すると疲労感を抑えられる。
まとめ

レースに向けた適切な食事戦略を実践し、最後まで力強く走り抜きましょう!
参考文献
- 倉島万由子.『楽しいから続く、続くから効果が出る くせになるランニング』.日本実業出版社,2024.
- 金哲彦.『ランニング・スタート・ブック』.枻出版社,2008.
- 田中宏暁.『ランニングする前に読む本 最短で結果を出す科学的トレーニング』.講談社,2017.
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