「ランニングは続けているけど、最近ちょっと物足りない」「もっと短時間で効率よく鍛える方法はないかな?」
そんなふうに感じたことはありませんか?忙しい日常の中でも、ランニングの質を高めたい方におすすめなのが“階段ダッシュ”です。
筆者は、理学療法士として医療現場に従事しながら、ランニングアドバイザーとしても活動しています。日々の研究と実践を通じて、ランニングのパフォーマンスを効率よく高める方法を探る中で、短時間かつ全身に刺激を与えられる「階段ダッシュ」の有用性を実感してきました。
本記事では、階段ダッシュの基本的なやり方から、継続のコツ、ケガを防ぐための注意点などを解説します。
1日20階分を目安に階段を活用するだけでも、心肺機能や脚力の向上、脂肪燃焼といった多くのメリットが得られます。

階段ダッシュを取り入れ、ランニングに新たな刺激を加えましょう。
階段ダッシュの魅力とは?

時間がない人でもOK
階段ダッシュは、短い時間で高い負荷をかけられるトレーニング。忙しい日常でも取り組みやすく、スキマ時間に効率よく身体を鍛えられます。
心肺機能を高める
階段を全力で駆け上がる動きは、心拍数を大きく引き上げ、持久力の向上につながります。ランニングの後半の粘り強さにも役立ちます。
下半身の筋力アップ
太もも・ふくらはぎ・お尻など、ランナーにとって重要な下肢筋群を効果的に鍛えることができます。脚力のベースづくりにも有効です。
脂肪燃焼をサポート
階段ダッシュは運動強度が高いため、運動後の代謝(アフターバーン効果)も高まりやすく、脂肪燃焼に効果的です。
始める前の準備

階段選びのポイント
段数
10〜20段ほどが目安。長すぎるとオーバーワークになりやすいため、慣れるまでは短めの階段を選びましょう。
安全性
滑りにくく、人通りの少ない階段がベストです。
装備の確認
シューズ
クッション性とグリップ力のあるランニングシューズを使用しましょう。
服装
通気性・速乾性が高く、動きやすいウェアを選びましょう。
ウォーミングアップ
急なダッシュはケガの元。5~10分ほど、軽いジョギングや動的ストレッチ(スクワット、脚振り)で筋肉を温めてから始めてください。
階段ダッシュのやり方

駆け上がる
1段ずつしっかり踏みしめながら、膝を高く上げ、腕をしっかり振って全力で駆け上がります。
降りるときはゆっくり
下りはケガのリスクが高いため、一段ずつ慎重に。この時間は次のダッシュへの回復時間と考えましょう。
インターバル形式で行う
1本ごとに休憩を挟み、3~5本を1セットとします。慣れてきたら、本数を増やす・休憩を短くすることで負荷を調整できます。
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フォームの意識
- 背筋を伸ばし、視線は階段の上に向ける
- 前傾しすぎないよう注意する
- 体幹を意識してぶれないフォームを保つ
ケガを防ぐための注意点

階段ダッシュは高強度トレーニングであるため、次の点に注意しましょう。
無理をしない
初心者は1~2本からスタートし、体調や筋肉の反応を見ながら徐々に本数を増やします。
関節に痛みを感じたら中止
特に膝・足首に違和感が出たら即中止を。痛みを我慢すると長期的なケガにつながることも。
転倒リスクに注意
雨や段差の不揃い、暗がりでは滑りやすくなります。安全な階段を選ぶことが第一です。
継続のコツと日常生活への応用

続ける工夫
- タイムやセット数を記録して、自己ベストに挑戦する
- 新しい階段を探して、変化をつける
- 仲間と競い合うなど、楽しめる工夫を取り入れる
階段は日常のトレーニング場
1階分の階段は13〜16段程度。通勤・自宅・職場などで意識的に階段を使えば、1日20階分=260~320段も自然にこなせます。これだけでも十分な運動量になります。
まとめ
階段ダッシュは、時間がなくても全身をしっかり鍛えられる効率的なトレーニングです。心肺機能・脚力・脂肪燃焼など、ランナーに必要な要素をまんべんなく強化できます。
ただし、負荷が高いため、無理をせず正しいフォームと安全管理を意識することが大切です。

日常生活にも「階段を使う習慣」を取り入れながら、楽しく続けてみましょう!
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