子どもたちのつながりから親同士が仲良くなるのはよくあること。しかし、一緒にランニングを始めた相手が、自分より圧倒的に速いと気まずい思いをするかもしれませんよね。「競り合いたいけど引き下がるべき?」「どう振る舞えばいいの?」そんな悩みに直面している方も多いのではないでしょうか。
本記事では、理学療法士としてランニングを研究してきた筆者が、速い相手と一緒に走るときに大人の対応をするコツを解説します。ただ速さを競うだけではなく、スマートで印象的なランナーとしてのスタイルを確立する方法をお伝えします。
無理をせずに自分のペースを守るコツ、相手との気まずさを回避するトーク術、終盤に粘りを見せて魅了する方法など、実践的な戦略を網羅。速さに左右されず、「良いランナー」として相手や周囲から信頼されるためのヒントが満載です。
ランニングはタイムだけが全てではありません。楽しい雰囲気を作りながら、一緒に走る仲間としての絆を深めるのも大きな魅力のひとつです。

この機会に、あなたも「楽しく走れる」大人のランナーとして、新たなスタイルを築いていきましょう。
自分の実力を冷静に把握する


まずは、自分がどの程度のランナーなのかを正確に理解することが重要です。これを怠ると、相手のペースに無理に合わせて失敗するリスクが高まります。
具体的なチェックポイント
- 普段の5kmや10kmのタイムを確認。
- 心拍数の上昇具合を把握し、自分の限界を知る。
- 練習不足や体調の問題がないか再確認。
「相手に合わせる前に、自分を知る」が基本です。無謀な挑戦は、恥をかく結果になるだけです。
マラソンの目標設定を「分かりやすく」宣言する

速い相手に勝とうと意識しすぎると、無理がたたります。そこで、自分なりの目標をあらかじめ宣言しておくと安心感を得られます。
宣言例
- 「自己ベスト更新が目標なので、自分のペースで走ります!」
- 「今日はフォームを意識して走る練習にします。」
- 「後半で失速しないよう、ゆっくり目でスタートします。」
これにより、「あえてスピード勝負を避けている」印象を与えつつ、自分のペースで走る余地を確保できます。
スタート直後に無理に張り合わない

速いランナーに引っ張られると、序盤でエネルギーを使い果たしてしまうことがあります。特に「息子の友達のお父さん」が速い場合、相手に合わせようとすると逆効果です。
対応策
「自分のペースを守る」ことを最優先
無理して序盤に飛ばすと、後半に苦しくなり、逆に「弱さ」を見せてしまいます。
スタートで距離をとる
スタートラインで少し後方に立つことで、自然とマイペースを保てます。「序盤を抑えて後半で追い上げるスタイル」を意識すると、効率的かつ格好良い印象を残せます。
トークで優位性を作る

スピードで勝てないなら、知識や経験を活かして「ランニング談義」で優位に立つのも一つの方法です。
トーク例
- 「今日はペースメーカー役を意識して走ってます。」
- 「最近フォームを矯正してるので、タイムは気にしてないんです。」
- 「補給食の研究をしていて、試しに走ってみます。」
こうした話題を振ると、ランニングに対する本格的な取り組みをアピールできます。相手が「速さ自慢」タイプなら、意外と黙らせることができるかもしれません。
心拍数とペース管理を徹底する

相手のペースにつられないよう、自分のペースをしっかり守るために、ランニングウォッチやアプリを活用します。
管理のポイント
心拍ゾーンを意識
自分が快適に走れる心拍数を維持。
ペースアラートを設定
目標ペースより速すぎる場合に通知が来るように設定。
補給タイミングを計画
長距離レースの場合、適切なタイミングで補給を行う。
ペースを守ることで「安定して走れるランナー」という印象を与えられます。
終盤の粘りで魅せる

もし余裕があるなら、後半にペースを上げる「ネガティブスプリット」を目指しましょう。序盤で先行されたとしても、終盤に追い上げると周囲に良い印象を与えられます。
やり方
30km以降でギアを上げる
フルマラソンなら後半に加速できると「強いランナー」の印象を残せます。
フィニッシュでラストスパート
ゴール直前で勢いよく駆け抜ければ、相手が速かろうと「粘り強さ」を見せつけられます。たとえ相手に先を越されても、最後の見せ場でインパクトを与えましょう。
「場を盛り上げる役」に徹する


速さだけでなく、周囲の空気を和ませるムードメーカーとしての立場を確立するのも戦略の一つです。
工夫例
「ペースいいですね!」と褒める
相手の速さを認めつつ、リスペクトの気持ちを伝える。
ゴール後のフォロー
「いい走りでしたね!」「次はどこで走りますか?」と話を振る。
大会で写真撮影を提案
一緒に記念写真を撮ることで、ランニング以外の価値を作り出します。こうした振る舞いができれば、速さを気にしなくても「一緒に走りたい相手」と思われます。
まとめ
息子の友達のお父さんが速すぎても、焦る必要はありません。ランニングの魅力はタイムだけでなく、楽しさや人とのつながりにあります。

無理に張り合わず、自分のスタイルを守りながら「良いランナー」としての立場を築きましょう。
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