マラソンで3時間半を目指すためには、1kmあたり5分のペースを維持する「時速12km」が必要です。しかし、街中を走る際には信号や歩行者にペースを乱され、目標ペースを保つのが難しいと感じたことはありませんか?「どうやって安定したペース感覚を養えばいいのだろう」と悩む方も多いでしょう。
そこで注目したいのが、街を自転車で走るおばあちゃんの存在です。理学療法士としてランニングを研究している私が、「おばあちゃんがなぜ理想的なペースメーカーになるのか」を詳しく解説します。
おばあちゃんの一定したペダルのリズムや自然なペースは、ランナーが目標タイムを目指すうえで大きな助けとなります。信号待ちや歩行者の動きに合わせた柔軟なペースは、街中ランニング特有の課題にうまく対応する実践的なトレーニングにもなります。
「街のおばあちゃんペースメーカー」にすることで質の高い練習が可能となります。
自転車のおばあちゃんがペースメーカーに良い理由
街中で自転車をこぐおばあちゃんの平均速度は、平地で時速10~15km程度が一般的。本記事では時速12km、マラソン3.5時間ペースと仮定します。
日常的な動きが「ちょうどいい」
おばあちゃんは信号待ちや安全確認をしながらも、スムーズなペースを保つため、ランナーがついていきやすい。
目印としてわかりやすい
おばあちゃんの特徴的な姿勢や動きは、混雑した街中でも目を引きやすく、視覚的なペースガイドとして優れています。
ペースメーカーとしてのおばあちゃんの活用方法
自然な伴走ペースを活かす
街中を走っていると、前方に自転車のおばあちゃんを見かけることがあります。そのとき、「追い抜く」よりも、「少し距離を保ちながらついていく」(目安として:5~10m後方)ことを意識します。近すぎると危険ですし、遠すぎると見失います。適度な距離をキープしましょう。
おばあちゃんを「ペースのリズム」として活用
- おばあちゃんの一定したペダルのリズムが、ランナーの足取りを安定させるヒントになります。
- 街中では信号や横断歩道が避けられませんが、これも練習の一環として考えます。
- おばあちゃんが停止するタイミングで、自分もストレッチや深呼吸を行い、心拍数を整えます。
追いつく練習
信号で少し遅れても、「無理なく追いつく」ことでペースを戻す感覚を鍛えられます。
ランニングの質を上げる工夫
- おばあちゃんをペースメーカーにすることで、単なるジョギングが質の高いペース走に変わります。
- 街中のおばあちゃんはペースが急激に変わることが少ないため、ランナーは自然と時速12kmの感覚を身につけられます。
無意識にリズムを保つ
おばあちゃんの後ろを走ることで、体のリズムが無意識に整い、疲労感を軽減できます。
おばあちゃんをペースメーカーにする際の注意点と安全対策
おばあちゃんをペースメーカーにする際には、安全面に配慮しましょう。
距離感を保つ
おばあちゃんに接触しないよう、1~2mの間隔を守ります。また、混雑したエリアではペースを落として無理をしないことが大切です。
進路変更に備える
おばあちゃんは突然進路を変えたり、立ち止まったりすることがあります。視界を広く持ち、急な動きにも対応できる余裕を持ちましょう。
礼儀を忘れない
おばあちゃんに気づかれた場合、不快感を与えないよう、適度に距離を保ち、「お世話になっています」という気持ちを忘れないようにします。
まとめ
街中で見かけるおばあちゃんの自転車は、実はランナーにとって絶好のペースメーカーになります。特別な準備や機器がなくても、街を流れる自然なペースを取り入れることで、マラソン練習の質を高めることが可能です。
次にランニングする際には、街のおばあちゃんの後ろについてみてください。きっと新しい練習の楽しさを発見できるはずです。
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