「カフェインを摂ればパフォーマンスが上がる!」そんな噂を耳にしたことはありませんか?実際に多くのランナーが取り入れていますが、その効果は誰にでも期待通りなのでしょうか。また、どのタイミングでどれくらい摂取すれば、最大限のメリットが得られるのでしょうか?逆に、注意すべき点やリスクはないのでしょうか。
本記事では、ランニングを研究している理学療法士の知見を基に、カフェインがランナーに与える影響を徹底解説します。カフェインは、持久力の向上、集中力の維持、脂肪燃焼の促進といったメリットが期待できる一方で、過剰摂取や個人差によるデメリットも存在します。
適切な方法で摂取すれば、あなたのランニングパフォーマンスを次のレベルへ引き上げる頼もしい「味方」になります。
本記事を読めば、カフェインの力を正しく理解し、安全かつ効果的に活用する方法がわかります。カフェインを賢く使って、ランニングライフを充実させましょう!
ランニングへのポジティブな影響
持久力の向上
長時間のランニングで疲労感を抑え、後半のパフォーマンスを維持するのに役立ちます。
集中力の維持
レースや長距離トレーニングで、ペースのコントロールやフォームの維持に効果を発揮します。
スピードアップ
インターバルトレーニングや短距離走でのパフォーマンスを高める可能性があります。
カフェインが「味方」となる理由
簡単に取り入れられる、手軽さも魅力です。
アデノシン受容体のブロック
カフェインは疲労感を引き起こす物質「アデノシン」の作用を抑制し、脳が疲れを感じにくくします。
精神的な余裕の向上
マラソンなどの長距離レースでは、精神的な疲労も大きな課題。カフェインの摂取により集中力を維持できます。
脂肪の利用促進
カフェインは脂肪をエネルギーとして利用する能力を高め、筋肉内のグリコーゲンを温存します。これにより、持久力が向上します。
パフォーマンスの向上
筋肉のカルシウム動員を促進し、筋肉収縮の効率を高めることができます。
カフェインが「敵」となる理由
不安感や心拍数の増加
過剰摂取は焦燥感や心拍数の異常な増加を引き起こし、パフォーマンスに悪影響を及ぼすことがあります。
睡眠の質の低下
カフェインが体内に残留すると、睡眠の質が低下し、翌日の回復が不十分になる可能性があります。
カフェイン感受性高い人は注意
カフェインに敏感な人は、少量でも不快感を覚える場合があります。また、耐性が高い人は効果が薄くなることも。
脱水のリスクがある
カフェインの摂取により尿量が増える可能性があります。特に暑い環境で走る際には注意が必要です。
カフェインの正しい活用方法
適切な摂取タイミングは30〜60分前
運動の30〜60分前に摂取するのが最適。長時間のレースでは、途中でカフェイン入りのエナジージェルを摂取することも効果的です。
適切な摂取量は体重1kgあたり3〜5.7mgまで
成人では体重1kgあたり3〜5.7mgが目安です。(例: 体重60kgの人なら180〜342mgが適量)
一度に過剰に摂取すると、胃腸障害や心拍数の乱れを引き起こすことがあります。
トレーニング中のテストをする
本番前にトレーニング中でカフェインの効果を確認し、自分に適した摂取量とタイミングを把握しましょう。
いつ摂取するか?
マラソン大会で
レース開始前にコーヒーを一杯飲む。
30km付近でカフェイン入りのエナジージェルを使用し、後半のパフォーマンス維持を目指す。
トレーニング時
高強度インターバルトレーニングの日にカフェインを摂取し、集中力を高める。
長距離走ではカフェインを控えめにし、脂肪燃焼を意識する。
レース後
回復に影響しないよう、カフェイン摂取を控えることをおすすめします。睡眠を妨げないよう注意が必要です。
まとめ
カフェインは、正しい方法で活用すれば「味方」となり、持久力の向上や集中力の維持に役立ちます。ただし、過剰摂取やタイミングを誤ると「敵」となるリスクもあります。
自分に合った方法でカフェインを活用し、ランニングパフォーマンスを最大限に引き出しましょう!
参考文献
NIKKEI STYLEアーカイブ.“知っていますか?自分のカフェインの「安全量」”. 日本経済新聞.2016-01-11.https://www.nikkei.com/nstyle-article/DGXMZO95861590X00C16A1000000/,(参照2025-02-02)
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