ランニング中、ふと50m前にランナーを見かけたとき、こんなことを考えた経験はありませんか?
- 「あの人、ペース遅そうだけど追い抜けるかな?」
- 「抜いたあと、このペースをキープできるか心配…」
- 「いや、追いつけそうな気がするけど、どうしよう?」
こうした瞬間、私たちランナーの中で始まるのは、見えない心理バトル。追い抜きたい気持ちと冷静さを保ちたい気持ちがせめぎ合い、自分のペースを見失いかけたことがある方も多いのではないでしょうか?
本記事では、ランニングを研究する理学療法士が、この状況における心理的な駆け引きと最適な行動を解説します。相手を観察するポイントやペース維持のコツ、追い抜くべきタイミングを見極める方法などを紹介しながら、ランニングパフォーマンスを最大限に引き出す具体的な戦略をお伝えします。
本記事を読むことで、心理戦に巻き込まれず、常に自分のペースを守るランナーになれるだけでなく、冷静に状況を判断して無駄な消耗を避けることができます。結果として、自己ベスト更新やレース全体を楽しむ余裕を生むことができるでしょう。

次回、前方にランナーを見つけたときは焦らず冷静に。この先の攻略法を参考に、より充実したランニングライフを目指してください!
冷静に観察!相手の状況を把握するポイント

50m前のランナーが気になり始めたら、まず「状況観察」を始めましょう。
注意すべきなのは「直感だけで判断しないこと」。特に、見た目だけで「余裕そう」と感じて追い抜くと、抜いた後に相手が急に加速して「おっ、こっちも負けられない!」と、ペースを乱すパターンも。
相手のペース
そのランナーのペースが自分と同じか、遅いのかを見極める。安定している?それとも速さがバラバラ?
相手のフォーム
疲れた様子が見えるか、それともまだ余裕がありそうか?
実際のレースでの具体策!

まずは『マイペースを守る』が鉄則
50m前のランナーに意識が引っ張られて、自分のペースを見失うのは避けましょう。まずは、自分が今どのペースで走っているのかを確認します。
- GPSウォッチやアプリでペース確認:設定した目標ペース内にいるか?速くなりすぎていないか?
- 心拍数チェック:無理をして心拍数が上がりすぎていないか?
抜くか抜かないかを考える
ここで、「抜くか抜かないか」という究極の心理戦が始まります。
抜きたい気持ちと冷静さの葛藤
「このまま抜けば、もっと気持ちよく走れるんじゃない?」と心の声がささやきます。でも、抜いた直後に「抜いたからには、このペースを保たなきゃ!」とプレッシャーを感じる可能性もあります。
逆に、「抜かない方が無難だな」と思っているときも注意。ペースメーカーにするつもりが、気づけば相手に合わせすぎてしまい自分のペースを崩してしまうことがあります。
追い抜くタイミングを見極める
以下の条件が揃ったときが「追い抜くべきタイミング」です。
- 自分のペースに余裕がある。
- 前のランナーが明らかに失速している。
- 追い抜いた後も、自分の目標ペースを保てそう。
追い抜きはスムーズかつ短時間で行うことが理想。ゆっくり抜こうとすると、相手が意識してペースを上げてきて、意図せず「プチバトル」が始まることがあります。
心理戦に巻き込まれない
競争心をコントロールする
抜くか抜かないかの決断をしても、心理的な駆け引きは続きます。特に、抜いた後に相手が加速してきて『負けたくない!』と追いかけてきた場合、自分のペースを守るのが難しくなることも。
- 自分の目標を思い出す:今日は「自己ベスト更新」が目標?それとも「楽しむこと」が目的?それによって行動を決めましょう。
- 焦らない:長距離レースなら、ゴール直前までに抜ければ問題ありません。
抜き去られたときは、「どうぞどうぞ、お先に。でも、後で追いつくよ」と心の中で声をかけるくらいの余裕を持ちましょう。
まとめ
50m前を走るランナーとの駆け引きは、心理的な要素が多いですが、最終的には 自分のペースを守ることが何よりも重要です。余裕を持ったランニングを心がけると、結果的に良いパフォーマンスに繋がります。

次回、50m前のランナーを見かけたときは、この戦略をぜひ試してみてください!
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